万願寺とうがらしとピーマンは、同じ緑色をしているナス科トウガラシ属です。
似ている品種ですが、見た目や味わいなど異なる点があります。
この記事では、万願寺とうがらしとピーマンの発祥や名前の由来、栄養の違いをまとめています。
万願寺とうがらしとピーマンの違いを詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
万願寺とうがらしとピーマンの違い
万願寺とうがらしとピーマンは、同じナス科トウガラシ属です。
似ていますが、発祥の地が異なります。まずは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
万願寺とうがらしとは
万願寺とうがらしは、夏を代表する京野菜の一つで「とうがらしの王様」とも呼ばれています。
伏見とうがらしと海外の品種との自然交雑により、大正末期に京都府舞鶴市の万願寺地区で誕生しました。
万願寺地区が発祥であることから、万願寺とうがらしと名づけられたとされています。
なお、万願寺とうがらしと似ている名称に万願寺甘とうがあります。
万願寺甘とうは京都府舞鶴市内と、限られた地域の特定の農家で栽培された万願寺とうがらしのことです。
ピーマンとは
ピーマンは、中央アメリカから南アメリカの熱帯地方が原産と言われています。
コロンブスがヨーロッパに持ち帰り、香辛料として広まったそうです。
日本には16世紀に伝来したとされています。
フランス語でとうがらしを意味する「pimento(ピマン)」がピーマンの由来です。
伝来当時はわずかに栽培されていただけでした。
しかし昭和30年代に入り、食生活の洋風化発展により、ピーマンの需要は急増したとされています。
万願寺とうがらしとピーマンの見分け方を調査
万願寺とうがらしとピーマンは見た目や味わい、食べ方が異なります。
それぞれの違いを詳しく解説するので、参考にしてください。
万願寺とうがらしとピーマンの見分け方:見た目
万願寺とうがらしとピーマンは同じ緑色をしていますが、見た目は異なります。
万願寺とうがらしは長さが10〜23cmほどあり、肩部が一部くびれて湾曲している形状です。
皮は厚めでしっかりしている特徴があります。
果肉も肉厚なので、食べ応えもバッチリです。
一般的には緑色をしていますが、収穫を遅らせた赤万願寺とうがらしもあります。
一方、ピーマンは肩がしっかり盛り上がったベル型です。
長さは5〜7cmほどで、万願寺とうがらしに比べると小ぶりサイズとなります。
皮にはツヤがあり、果肉が厚めで硬いのが特徴です。
万願寺とうがらしとピーマンの見分け方:味わい
万願寺とうがらしは辛さがなく、ほんのり甘みがあります。
肉厚のわりにやわらかく、種が少ないため食べやすいのも特徴です。
また、ピーマン特有の青臭さを感じにくいのも魅力とされています。
ただし、ごくまれに辛みの強い品種も混ざっている場合があるようです。
対して、ピーマンは独特の青臭い香りと苦みが特徴とされています。
万願寺とうがらしと比べてシャキシャキとした歯応えがあるため、食感を楽しみたいときにオススメの品種です。
万願寺とうがらしとピーマンの見分け方:旬
万願寺とうがらしとピーマン、どちらも旬は6〜8月頃です。
万願寺とうがらしは、主に京都府舞鶴市のほか、近郊地域で生産されています。
一方、ピーマンは全国各地で生産されていますが主に宮崎県や茨城県、高知県などで多く出回っているのが特徴です。
万願寺とうがらしとピーマンの見分け方:食べ方
万願寺とうがらしは、ピーマン特有の青臭さや辛みが少ない品種です。
そのため、子どもでも食べやすくさまざまな食べ方を楽しめます。
素焼きや素揚げはもちろん、おばんざいとして煮て食べるのもオススメです。
ただし、万願寺とうがらしはそのまま加熱すると破裂する可能性があるため、爪楊枝やフォークなどで数か所穴を開けてから調理しましょう。
一方、ピーマンを食べるときにシャキシャキとした食感を味わいたい場合、繊維に沿って縦にカットするのがオススメです。
苦みが出にくいため、炒め物に適しています。
煮びたしなどにして食感を出したくないときは、横にカットすると味が染み込みやすくなりますよ。
万願寺とうがらしとピーマンの栄養の違い
万願寺とうがらしとピーマンは同じナス科トウガラシ属のため、栄養に大きな違いはありません。
どちらも抗酸化作用を持つビタミンCやβカロテン、ビタミンEを多く含んでいます。
違いを一つ挙げるとすれば、食物繊維量はピーマンより万願寺とうがらしのほうが多いです。
万願寺とうがらしとピーマンに多く含まれている不溶性食物繊維は、便のカサを増やして大腸を刺激しスムーズに排便する効果が期待できます。
さらに食物繊維には腸を整えるだけでなく、血糖値の上昇を抑えてコレストロール濃度を下げる働きがあるのも特徴です。
どちらも毎日の食事に取り入れたい栄養が豊富なため、しっかり摂取しましょう。
まとめ
万願寺とうがらしとピーマンには、大きさや見た目、誕生の時期などに違いがあります。
ピーマン特有の青臭さを苦手とする方は、苦みの少ない万願寺とうがらしがオススメです。
一方、ピーマンは皮が硬いため、シャキシャキとした歯応えを楽しみたい方に適しています。
なお、万願寺とうがらしとピーマンの栄養に大きな違いはありません。
どちらも体にうれしい栄養がたっぷり含まれているので、それぞれの食感を楽しみながら食べてみてください。
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