玉ねぎをカットすると目や鼻が刺激され、涙が出たり、目が痛くなったりした経験がある方もいるのではないでしょうか。
玉ねぎを切るたびに痛みを感じてしまうと、調理するのが億劫に感じてしまいます。玉ねぎをスムーズに調理するためにも、目にしみない方法を事前に実践するのが大切です。
そこで、この記事では玉ねぎが目にしみない方法を解説します。目にしみる理由もわかるので、本記事を参考のうえ玉ねぎによる目の痛みや涙が出てしまうのを防ぎましょう。
玉ねぎが目にしみる理由
玉ねぎが目にしみる理由は、「硫化アリル」によるものです。玉ねぎを切ると細胞が破壊され、酵素が働くようになります。
すると玉ねぎに含まれているアミノ酸に反応して硫化アリルが空気中に蒸発し、目や鼻の粘膜を刺激するのです。そのため、玉ねぎを切った際、目にしみて痛みや涙を引き起こします。
なお、玉ねぎの細胞を破壊することで硫化アリルが発生するため、皮を剥いただけでは目や鼻の粘膜は刺激されません。
玉ねぎが目にしみない方法6選
ここでは、玉ねぎが目にしみない方法を6つ紹介します。
効果には個人差があるので、さまざまな方法を試してみて自分にあうやり方を見つけましょう。
1.レンジで加熱する
カットする前に玉ねぎをレンジで加熱します。硫化アリルは熱に弱い性質で、加熱すると「プロピルメルカプタン」という甘み物質に変化するためです。
加熱により物質変化することから、目にしみにくくなります。なお、レンジで加熱する際は、皮がついたままの状態で30秒〜1分ほど温めるだけです。
さらにレンジで加熱すると目にしみないだけでなく、皮が気持ちいいぐらい簡単に剥けるようになります。下ごしらえにもうってつけなので、ぜひレンジで加熱してみてください。
2.冷やしてからカットする
玉ねぎを冷蔵庫などで冷やしてからカットすると、目にしみにくくなります。温度が低いと硫化アリルは揮発しにくくなるため、玉ねぎを冷蔵庫から取り出したらすぐにカットするのがポイントです。
温度が上がってしまうと、硫化アリルが蒸発して目にしみてくるのでスピード勝負となります。ただし、玉ねぎを冷やしすぎると劣化を進めてしまう原因となるため、30分ほどを目安にしましょう。
3.水にさらしてから切る
玉ねぎを水にさらしてから切るのも、目にしみない方法です。硫化アリルは水溶性のため、水にさらすことで成分が流れでることから目の刺激を抑えられます。
目にしみなくなりますが、硫化アリルの血液サラサラ効果まで失われてしまう点には注意しましょう。
長時間水にさらしすぎると栄養を逃してしまうため、5分ほどを目安にするのがおすすめです。なお、硫化アリルの栄養を余すことなく取り入れたい場合は、別の方法を試してみるとよいでしょう。
4.繊維に沿ってカットする
玉ねぎを繊維に沿ってカットすると、目にしみにくくなります。硫化アリルは、玉ねぎの細胞が破壊されることで気化するためです。
細胞をこわさないよう、繊維に沿ってカットすると気化を抑えやすくなります。半分にカットした玉ねぎの断面部分を下にして縦に切ると、繊維に沿って包丁を入れられます。
また、繊維に沿ってカットすることで硫化アリルが抜けにくくなり、玉ねぎ特有の辛みや香りが残るのもメリットです。シャキシャキした食感を楽しめるため、歯応えがほしいときにも適した方法といえます。
5.花粉症マスクを活用する
花粉症マスクも、玉ねぎが目にしみにくくなる方法として有効です。硫化アリルが目や鼻の粘膜を刺激することから、涙や痛みを引き起こします。
花粉症マスクは花粉を吸い込む量を、1/3から1/6に減らす効果が期待されています。そのため、花粉症マスクを活用することで鼻の粘膜への刺激を抑える働きが期待できるでしょう。
ゴーグルと併用すると、目の粘膜への刺激も抑えやすくなります。個人差がありますが、玉ねぎをカットする際に花粉症マスクを活用してみるのもおすすめです。
6.切れ味のよい包丁を使う
玉ねぎが目にしみるのを防ぐ方法として、切れ味のよい包丁を使うのも効果的です。包丁の切れ味がよければ玉ねぎの細胞を破壊せずカットが可能なため、硫化アリルが気化するのを抑えられます。
玉ねぎをカットする際、刃を押し付けてしまいすぎると細胞が壊れやすくなるので、滑らせるように切るのがポイントです。
また、切れ味がよいと短時間でカットできます。目や鼻の粘膜が刺激される前にカットできるため、目がしみることなく玉ねぎの下ごしらえが可能です。したがって玉ねぎをカットする前に、包丁を研いでおくとよいでしょう。
玉ねぎで目がしみたときの対策
玉ねぎのカットにより目がしみたときは、目を水で洗うと痛みが軽減されます。硫化アリルは水に溶けやすい性質で、水に顔を付けた状態でまばたきすると流れる可能性があるためです。
目がしみて玉ねぎを切れないときは、一度顔を洗ってみましょう。痛みや涙により手元が見えにくいまま調理すると手を切ってしまう場合もあるため、一度中断するのが賢明です。
まとめ
玉ねぎが目にしみる原因は、辛み成分となる硫化アリルによるものです。硫化アリルが気化しないよう、カットする前に玉ねぎを冷やしたり、レンジで加熱したりするのもよいでしょう。
効果には個人差があるため、さまざまな方法を試してみて自分にあったやり方を見つけるのがおすすめです。玉ねぎにより目がしみるとお悩みの方は、ぜひ本記事で紹介した方法を試してみてください。
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