小松菜は、江戸時代から親しまれている野菜であることをご存知でしょうか。ほうれん草やチンゲン菜と似ているため、違いがわかりにくいものの特徴は異なります。
特徴を理解するには、小松菜に関する理解を深めることが大切です。この記事では、小松菜の特徴を解説します。原産地や見た目、栄養などを紹介するので、参考にしてください。
小松菜の特徴
小松菜の特徴を3つ解説します。
まずは、小松菜に関する基礎知識を深めていきましょう。
原産地
小松菜の原産地は東京都江戸川区といわれていますが、もとは中国から伝来した「茎立菜(くきたちな)」と呼ばれるカブの一種が起源です。
諸説ありますが、小松菜は江戸時代に現在の東京都江戸川区付近となる小松川で栽培されていたといわれています。江戸川幕府8代将軍の徳川吉宗が鷹狩りで小松川を訪れた際、そこで食べたすまし汁に入っていた青菜を気に入ったそうです。
当時小松菜には名前がつけられていなかったため、徳川吉宗は地名にちなんで青菜を小松菜と命名したといわれています。徳川吉宗が命名したこともあり、小松菜は全国的に知名度を誇る野菜となったのです。
見た目
小松菜はチンゲン菜やほうれん草と似ていますが、見た目に違いがあります。
まず、小松菜はほうれん草より茎が太く、チンゲン菜より細い傾向です。
また、小松菜は葉が丸くて広めです。チンゲン菜と葉の見た目は似ていますが、チンゲン菜の方が根元は白く茎が太いという違いがあります。葉の幅も、チンゲン菜に比べると狭い傾向です。
旬
小松菜は一年中流通している野菜ですが、冬が旬です。小松菜は寒さに強く、霜が降りた方が甘みが増し、葉もやわらかくなります。
小松菜は全国で生産されているものの、東京都や神奈川県、埼玉などの都市近郊が主な産地となっており、関東の雑炊に欠かせない野菜です。アクが少ないため、汁物や和えもの、鍋などさまざまな調理方法でおいしく食べられます。
<h2>小松菜の主な栄養</h2>
小松菜の主な栄養を5つ紹介します。
健康に欠かせない栄養が豊富な小松菜の特徴を見ていきましょう。
カルシウム
小松菜は、野菜の中でも群を抜いてカルシウムが豊富です。カルシウムは骨や歯を形成するだけでなく、神経興奮を抑制する働きが期待できます。
不足すると、骨量が減り骨粗しょう症を引き起こす可能性があります。したがって、カルシウムは年齢問わず積極的にとりたい栄養といるでしょう。
なお、ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートする役割を担っているため、鮭やきのこなどと組み合わせて食べるのがおすすめです。
βカロテン
βカロテンとは体内でビタミンAに代わる栄養で、主に緑黄色野菜に多く含まれています。皮膚や粘膜などを健康に保つ働きが期待されているのが、βカロテンの特徴です。
逆をいえば、βカロテンが不足すると皮膚や粘膜の抵抗力が弱くなるため、感染症のリスクを引き起こします。また、βカロテンは目の機能を維持する役割を担っています。健康だけでなく、子どもの成長にも欠かせない栄養となるため、しっかりとりましょう。
ビタミンC
ビタミンCは、コラーゲンを作る重要な役割を持つ栄養です。コラーゲンは血管や粘膜、骨を健康に保つ働きがあります。
免疫力を維持するのにも重要で、風邪や感染症予防としても積極的に摂取したいビタミンです。また、ビタミンCは美容効果も期待されており、シミのもととなるメラニンの生成を抑える効果が期待できます。
なお、ビタミンCはミネラルと一緒にとると効果を高められるため、鉄やカルシウムなどが豊富な食材と組み合わせて食べるのがおすすめです。
ビタミンK
ビタミンKは血液を凝固させる働きを持つ栄養で、不足すると血が止まりにくくなります。また、カルシウムを骨に沈着させて骨の形成を促進する効果が期待できるのも特徴です。
小松菜にはカルシウムだけでなく、丈夫な骨づくりに欠かせないビタミンKも豊富に含まれています。骨粗しょう症や動脈硬化の予防が期待されるため、健康に必要な栄養といえます。
なお、ビタミンKは脂溶性であることから、油と一緒にとると吸収率を高められます。ビタミンKの吸収率を上げたい場合は、炒め物にして食べるとよいでしょう。
鉄分
鉄分はヘモグロビンを作るのに欠かせない栄養で、酸素を全身に送る働きが期待できます。不足すると疲労や頭痛、食欲不振など貧血の症状を引き起こします。
女性は月経や妊娠などで鉄分が不足しやすいため、小松菜をとるのが効果的です。なお、鉄分は2種類あり、小松菜は非ヘム鉄が豊富に含まれています。
非ヘム鉄は、動物性たんぱく質やビタミンCを多く含む栄養と一緒にとると吸収率を高められます。
小松菜の選び方
小松菜は、以下のポイントを押さえて選びましょう。
- 葉が緑色に濃く鮮やか
- 葉が肉厚
- 葉がみずみずしく張っているもの
- 茎が太い
- 根が長い
葉が小さいものは、やわらかいため汁物や和え物に適しています。対して、葉が大きいものは歯応えがしっかりしており、味も濃厚です。
そのため、炒め物で食べたいときに適しています。小松菜を選ぶ際は、葉に注目するのがポイントです。
まとめ
小松菜は、江戸時代から親しまれている青野菜の一つです。アクが少ないため、お吸い物や炒め物、煮物などさまざまな料理に活用できる万能さも魅力といえます。
また、小松菜はカルシウムやビタミンKなど骨を形成するのに必要な栄養が豊富です。ほうれん草やチンゲン菜と似ていますが、特徴が異なるため、違いを理解したうえで小松菜を食べましょう。
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