こんにちは!
野口ファーム代表の野口俊です。

今回は、

コロナ急拡大!発注がなくなると農家はどんな風に困るのか?

をテーマに意外と知られていない、農家が抱えるジレンマについて詳しくお話ししていきます。

たくさんの応援ありがとうございました!

農家 ジレンマ 奇跡

まず、お礼を言わせてください。

1月に発令された蔓延防止措置によって、野口ファームがお取引させてもらっている、飲食店さんやホテルからの発注がストップしてしまい、レタスたちを中心にお野菜たちが突然行き場をなくしてしまう事態になりました。

SNSやコラムで応援をお願いしたところ、たくさんの暖かいご支援のおかげで、2月中旬ごろまでのお野菜たちの嫁ぎ先が決まり、ひとまず超緊急の状態は回避できました。

本当にありがとうございます!

ではそんな中、僕たちが直面している農家の3つのジレンマについて詳しくお話ししていきます。

農家のジレンマその①

農家 ジレンマ 奇跡

農家のジレンマその①

あとで売れない

野菜は一般的な商品と違って、収穫のタイミングと鮮度が命です。

『今は耐えて、コロナが落ち着いたらあとで頑張って売ろう!』なんてことができないのです。

たとえば、玉レタスが一番美味しく食べられる収穫のタイミングは3~5日と短く、そのチャンスを逃すとエグミが出たり硬くなったりしてしまいます。

僕たちは、おいしいお野菜をお届けするために常にタイミングを見極めて収穫しています。

収穫を遅らせると味が落ちるし、
ベストのタイミングで収穫しても出荷先が決まっていないと、
行き場がなくて鮮度が落ちる、、、という感じです。

今回ばっかりは、レタスがワインのように寝かすほど熟成して価値が上がる商品だったら、、と何度も思ってしまいました。苦笑

農家のジレンマその②

農家 ジレンマ 奇跡

農家のジレンマその②

野菜の成長は止まらない

当たり前ですが時間を止めることができないように、野菜たちの成長も止めることはできません。

コロナに関係なく、この瞬間も野菜たちは元気いっぱいに成長してくれています。

工場だと稼働をストップさせれば、それ以上製品が出来上がることはありませんが、野菜は災害でもない限りどんどん出来上がってしまいます。

農家の場合、たとえ発注が止まっていても、水やりや管理作業を止められません。

なぜなら僕たちが止まると春に向けての野菜が枯れてしまったり、品質が落ちてしまったり、いつコロナが落ち着くかわからない中、
1週間~数ヶ月先に出来上がる野菜たちのために毎日の手入れを怠ることはできないのです。

農家は、常に野菜と共にです。

農家のジレンマその③

農家 ジレンマ 奇跡

農家のジレンマその③

いくら頑張っても、やり直しができない

農家になった気分で想像してみてください。

出荷できない理由が

1.台風でダメになった!
これは悔しいけど、受け入れるしかない。
自然の恵みを生業としている以上、自然の猛威も受け入れるしかないですね。

2.自分たちの栽培スキルが低くて、野菜がうまく育たなかった!
これは自分たちの勉強不足。もっともっと勉強!って感じです。笑

3.自分たちも野菜たちも、この日のためにベストを尽くし、ようやく出荷体制が整った!でも出荷の直前に行き場をなくした、、。
これは、さすがに諦めきれない!

野菜づくりの儚さ

農家 ジレンマ 奇跡

農家は年に1回しか挑戦できません。
一定の時期をすぎると種まきをやり直せないですし、いくら頑張っても急に成長させることはできません。

今、行き場をなくしているお野菜たちは、昨年の7月頃から準備をスタートしてきました。

まず、お野菜定期便、八百屋さん、飲食店さんと相談し必要な野菜の量を割り出します。

そのあと、常に美味しいタイミングで収穫できるように、1日単位で種まきや植付の時期をずらした、ビックリするぐらい細かな出荷計画をたてます。

そして8月、9月には炎天下のなか土づくりをし、種まき、植付。
ときには台風や大雨、冬には寒波や霜からお野菜たちを守りながら、数ヶ月間かけて育てていきます。

次に種を撒くのは来シーズン。野菜づくりはすごく儚いのです。

愛情たっぷりに育ててきたお野菜たちが、廃棄なんてことになったら、僕たちも悲しいし、この日のために小さな種から大きくなったお野菜たちも本当にかわいそうですよね。

奇跡のうえで成り立っている

農家 ジレンマ 奇跡

ここまで、長々とジレンマや悩みごとについて書きましたが、ネガティブな意味はまったくありません。笑

僕たちは全然諦めていないし、元気に前を向いています

野口ファームが美味しい状態でお野菜をお届けできているのは、ある意味『奇跡』です。

毎年違うさまざまな気候や野菜の成長、僕たちが取り組む栽培方法と、
みなさまからのご注文のタイミングが絶妙にマッチして成り立っています。

僕たちは、これからも美味しいお野菜を愛情たっぷり育てていきますので、これからもみなさまからの『絶妙なタイミング』でのご注文をお待ちしております!

では、また次回。

人生と野菜の語り人
野口 俊