キャベツは炒めたり、煮込んだりと、さまざまな料理に活躍する万能な野菜です。
しかし、キャベツを加熱することで失われる栄養があるのをご存知でしょうか。
この記事では、加熱すると失われるキャベツの栄養について解説しています。
加熱すると吸収率が上がる栄養もあるので、ぜひ参考にしてください。
キャベツの栄養をあますことなくとりたい人は、必見です!
キャベツに含まれる栄養は加熱したら失われるものもある
キャベツには、加熱したら失われる栄養があります。加熱に弱いキャベツの栄養について、それぞれ解説しましょう。
キャベツに含まれる栄養:ビタミンU
キャベツに含まれるビタミンUは、水に溶けやすく、熱に弱い性質があります。
ビタミンUはキャベジンとも呼ばれており、キャベツから発見された成分です。
ビタミンUには、胃の粘膜を保護したり、胃もたれを軽減したりする働きが期待されています。
肝臓機能を助ける働きがあるのも特徴ですが、加熱すると失われやすいです。
キャベツに含まれる栄養:ビタミンC
キャベツに含まれるビタミンCは、熱に弱い特徴を持っています。
ビタミンCには、丈夫な血管や筋肉、皮膚を作る働きがあり、風邪予防に良いと言われている栄養です。
また、日焼けの原因とも言われているメラニン色素を抑える効果も期待できます。
しかし、ビタミンCは水溶性のため、水に溶けやすく加熱すると栄養を逃しやすいのです。
キャベツに含まれる栄養:カリウム
キャベツには、カリウムが多く含まれています。
カリウムは体内の余分な塩分を、体外へ排出させる働きが期待できる栄養です。
また、心臓や筋肉の機能を正常に保つ効果も期待できます。
むくみ解消や筋力低下を防ぐ働きを持つカリウムも熱に弱く、加熱すると栄養を失いやすいです。
キャベツに含まれる栄養:ジアスターゼ
キャベツには、大根に含まれているジアスターゼと呼ばれる消化酵素が含まれています。
ジアスターゼは、消化を助け、胃もたれを防ぐ働きを持つ栄養です。
しかし、加熱するとジアスターゼの作用が失われてしまいます。
ジアスターゼを効果的にとりたい場合は、生で食べるのがオススメです。
キャベツに含まれる栄養:イソチオシアネート
キャベツには、イソチオシアネートと呼ばれる苦みを感じる成分が含まれています。
イソチオシアネートは、消化を助けるほか、抗菌作用やアンチエイジングの効果が期待できる栄養です。
イソチオシアネートの特性には、熱に弱いことが挙げられます。
そのため、加熱するとイソチオシアネートの作用が失われやすいです。
出典:イソチオシアネート化合物
キャベツの栄養には加熱したら吸収率が上がるものもある
キャベツの栄養には、加熱したら吸収率が上がるものもあります。
加熱したら吸収率が上がる栄養について、それぞれ解説します。
キャベツに含まれる栄養:ビタミンK
キャベツに含まれているビタミンKは脂溶性のため、加熱すると吸収率が上がります。
ビタミンKは、カルシウムの吸収をサポートする働きがあり、骨を作るのに欠かせない栄養の一つです。
骨粗鬆症の予防にも良いとされているため、加熱してより効率的にビタミンKをとりましょう。
キャベツに含まれる栄養:βカロテン
キャベツには、脂溶性のβカロテンも豊富に含まれています。
βカロテンは、体内でビタミンAに変換される栄養です。
ビタミンAはのどや鼻、消化器の粘膜を正常に保つ働きがあり、細菌の感染予防にも効果が期待できます。
また、子どもの成長にも欠かせない栄養です。
体内の老化防止や、生活習慣病の予防も期待されています。
なお、βカロテンは、油と一緒にとることでも吸収率が上がるため、炒めて食べるのがオススメです。
キャベツを加熱しても栄養を逃しにくい調理方法は電子レンジ
加熱に弱いキャベツの栄養は、加熱時間を短くすることで、栄養を逃しにくくなります。
そのため、電子レンジで加熱するのがオススメです。
ビタミンCで行われた実験によると、電子レンジと蒸し加熱では、電子レンジのほうがビタミンCの残量が多いとわかりました。
そのため電子レンジで調理することで、加熱に弱い栄養をできるかぎり残したまま食べられます。
出典: 蒸し調理における加熱温度の違いがキャベツのアスコルビン酸量に及ぼす影響
季節によってキャベツの特徴は異なる?おすすめの食べ方も紹介
キャベツは、一年中スーパーなどで出回っている野菜ですが、季節によって特徴が異なります。
それぞれの特徴と、オススメの食べ方をまとめました。
時期 | 特徴 | オススメの食べ方 |
春キャベツ | 水分が多い やわらかい | 生食 |
夏秋キャベツ | 葉が厚い 甘みが強い やわらかい | 生食 スープ 炒め |
冬キャベツ | 葉が硬い ずっしりしている 水分が少ない | 煮込み 炒め |
それぞれの特徴を活かした食べ方で、キャベツをおいしく食べてくださいね!
参考文献:若松和紀(2019)『一生役立つきちんとわかる栄養学』飯田薫子・寺本あい監修 株式会社西東社
まとめ
キャベツに含まれるビタミンUやビタミンCは、熱に弱いため、加熱すると栄養が失われやすいです。
対して、βカロテンやビタミンKは、加熱により吸収率が上がります。
加熱に弱い栄養素は、電子レンジで調理すると、加熱しても栄養が失われにくいです。
また、キャベツは季節によって特徴が異なります。
それぞれの特徴を活かした、さまざまな食べ方を楽しむのもオススメです。
加熱のメリットとデメリットを知り、キャベツをおいしく食べましょう。
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