ナスには、暑い夏を乗り切る栄養が豊富に含まれているって知っていましたか?

夏バテ対策にはもちろん、強い紫外線から肌を守ってくれるナスは、夏にオススメの食材なのです。

この記事では、ナスのうれしい栄養効果について解説しています。

栄養を逃さない食べ方のポイントもお伝えしているので、読めばナスに含まれる効果を体にしっかり取り込めますよ。

ナスの栄養効果を解説

ナスの栄養効果

ナスは90%以上が水分のため、栄養が少ないと思われることがあります。

しかし夏野菜を代表するナスには、カリウムナスニンなど、暑い夏を乗り切るための栄養がたっぷりつまっているんです。

ナスの栄養効果を、順番に解説します。

夏バテ対策に!カリウム

暑い夏は、冷たい食べものや飲みものをとってしまいやすく、体が冷えることでむくみやすくなります。

むくみを解消するためにオススメの栄養がカリウムです。

カリウムには、体内の余分な塩分を外に排出する働きや体にこもった熱を体外へ放出する効果もあり、夏バテ予防や緩和にもよいとされています。

夏野菜を代表するキュウリやピーマンと比較したところ、カリウムがもっとも多く含まれているのは、ナスであることがわかりました。

可食部あたり100g

カリウム(mg)
ナス220
キュウリ200
ピーマン190

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ナスを代表する栄養のナスニン

ナスニンは、ナスを代表する栄養です。

ナスの皮が紫色をしているのは、ナスニンの成分によるものです。

ナスニンには、免疫力アップやアンチエイジング効果の働きが期待できます。

夏の紫外線は強いため、積極的にナスニンが含まれるナスを食べて、肌トラブルを予防しましょう。

また、ナスニンはブルーベリーやシソ、赤ワインにも含まれているアントシアニン色素という天然色素の一種でもあります。

アントシアニンはポリフェノールの一種で、眼精疲労の回復効果や視力低下の防止など、目によい働きが期待できるため、ナスの皮は捨てずに食べることをおすすめします。

便秘対策にもオススメの食物繊維

食物繊維といえば、便秘解消に効果的な栄養のイメージですが、夏野菜の中でもナスには多くの不溶性食物繊維が含まれています。

便のカサを増やし、ぜん動運動により便を排出する働きをするのが、不溶性食物繊維です。

便が少ししか出ず、お腹がスッキリしない人は不溶性食物繊維をとるのがオススメです。

暑い時期は夏バテにより食べる量が減って、便秘になりやすいです。

便秘が気になる方はぜひナスをたくさん食べて、便秘を解消していきましょう。

血液を作るのに大切な葉酸

ナスには、ほかの夏野菜と比べると葉酸も多く含まれています。

可食部あたり100g

葉酸(μg)
ナス32
キュウリ25
ピーマン26

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

葉酸は、胎児や授乳中に必要とされる栄養ですが「造血のビタミン」ともいわれています。

ビタミンB12とともに、赤血球を作る働きに関わっている栄養が葉酸です。

葉酸が不足すると貧血を起こしやすくなるため、女性は積極的にとるべき栄養といってもよいでしょう。

ナスの栄養を逃さない食べ方のポイント

ナスの栄養効果

皆さん、ナスはどのようにして食べていますか?

ナスを美味しく食べようと思っていても、調理の仕方によっては栄養を逃している可能性があります。

せっかくの栄養を逃さない食べ方のポイントを2つご紹介します。

ナスの皮はむかずに食べる

ナスの皮はむかずに食べましょう。

ナスを代表する栄養のナスニンは、皮に含まれています。

つまり、皮をむいてしまうとナスニンの栄養を逃してしまうのです。

栄養面を考えると、皮ごと食べるのがオススメ

皮が苦手なら、すべての皮をむかず縞模様になるようにむき、できるかぎりナスニンの栄養を残しましょう。

アク抜きは10分ほどにする

アク抜きは、10分ほどを目安にしましょう。

ナスに含まれるビタミンやミネラルは、水に溶けやすい性質をもっています。

つまり、アク抜きをする際に長時間ナスを水にさらしてしまうと、せっかくの栄養が流れ出てしまうのです。

しかし、生で食べる場合やカットしてすぐに食べないなら、変色や苦味が気になりますよね。

そのような時は切り口に少量の塩を振り、しばらく置いておくことで、水にさらさずアク抜きができます。

出たアクと水分を拭き取るだけなので、栄養を逃しにくいです。

炒めたり揚げたりする場合は、油ハネしないようしっかり水分を拭き取りましょう。

また、油を使って調理すれば、アク抜きをしなくても苦味があまり気になりません。

ナスの栄養を効果的にとる調理法を紹介

ナスの栄養効果

せっかくならナスの栄養を、しっかり体に取り入れたいですよね。

ナスの栄養を効果的にとる調理方法をご紹介します。

漬物やサラダにする

ナスを漬物やサラダにして食べましょう。

ナスは、水に溶けやすい性質の栄養を多く含みます。

生で食べれば栄養を逃すことがないのでおすすめです。

スープにする

スープにすれば、水に流れ出た栄養を体に丸ごと取り込めます。

じっくり煮込むとやわらかくなるため、子どもでも食べやすくなるメリットも。

カサも減るので、ナスのほかにも野菜をいっぱい入れた味噌汁にするのもよいでしょう。

油を使う

油を使った調理もオススメ。

油を使うことで、水に溶けやすい栄養を閉じ込められるからです。

ナスはほかの野菜と比べると、油をよく吸います。

そのため、カロリーが一気に高くなります。

可食部100gあたり

カロリー(kcal)
ナス 生18
ナス 天ぷら165

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ご覧の通り、ナスを天ぷらにするとカロリーが9倍ほど上がるのがわかりますね。

レンジで加熱しておくことで、炒める時間が短縮され、油の吸収が抑えられるのでおすすめです。

緑黄色野菜と一緒に調理する

緑黄色野菜と一緒に調理して、バランスよく食べましょう。

ナスは淡色野菜のため、食物繊維が豊富です。

また、脂質や糖質の吸収を穏やかにする特徴があります。

とはいえ、ナスばかり食べているとビタミンAが不足してしまう原因となります。

ビタミンAは強い骨づくりをサポートしたり、成長を促進したりと健康には欠かせない栄養です。

ビタミンAを豊富に含む緑黄色野菜と組み合わせてナスを食べると効果的なので、ナスやにんじん、かぼちゃなどを入れた夏野菜カレーで摂取するのもオススメです。

まとめ

ナスの皮に含まれるナスニンには、免疫力アップやアンチエイジング効果など体にうれしい働きがあり、カリウムや食物繊維など、夏バテ対策に効果的な栄養が豊富です。

また、体にうれしいナスの栄養は水溶性のものが多いため、水にさらしすぎはNGです。

栄養効果を逃がさないように調理して、ナスをおいしく食べましょう。

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